このたび、管理部門・士業に特化したビジネスメディア「Manegy(マネジー)」に、当事務所代表・佐々木拓郎の専門家解説記事が掲載されました。
Manegyは、管理部門・士業向け転職エージェントとして知られるMS-Japanが運営するメディアで、月間UU数80万人・月間PV数240万を誇る業界最大級規模のプラットフォームです。当事務所にとって、外部メディアへの本格的な寄稿は今回が初めてとなります。
▶ 【中小企業診断士執筆】人事・労務でAIはどこまで使える?中小企業が押さえるべき活用領域と注意点(Manegy) ※記事の全文閲覧にはManegy無料会員登録が必要です
本稿では、この寄稿の背景と、記事に込めた想いについてお伝えします。
なぜ「人事・労務×AI」をテーマに選んだのか
AI活用というと、営業やマーケティングの話題が中心になりがちです。しかし、中小企業の現場を数多く見てきた実感として、最もAIの恩恵を受けられるのは、むしろ人事・労務の領域ではないかと考えてきました。
給与計算、社会保険手続き、就業規則の運用、入退社の事務処理――。こうした定型業務に限られた人材が忙殺され、本来取り組むべき採用戦略や人材育成、組織開発に手が回らない。これは多くの中小企業に共通する構造的な課題です。
帝国データバンクの調査では、2025年の人手不足倒産が過去最多の427件に達しました。人がいないことだけが問題なのではなく、いる人材を付加価値の高い仕事にシフトできていないことこそが、経営上の損失の核心です。
だからこそ、月額数千円の生成AIツールで定型業務を任せ、人間を戦略業務へ解放する――この道筋を、人事・労務の専門家に向けて体系的に整理したいと考えました。
AIは「ツール」ではなく「デジタルワーカー」
記事の中で最もお伝えしたかったのは、AIを「便利な道具」ではなく「御社に入った新人社員=デジタルワーカー」として位置づけるという考え方です。
これは、当事務所がAI実装支援の現場で一貫して提唱してきた視点でもあります。
人間の新入社員に採用選考、配属、OJTがあるように、AI社員にも同じプロセスが必要です。どのツールを「採用」するのか。どの部署に「配属」するのか。どんなプロンプト設計で「OJT」を行うのか。
こう考えれば、AI導入は決してIT部門だけの話ではありません。人材の採用・育成を本業とする人事労務部門こそが、中小企業における生成AI実装のゲートウェイになり得る。記事ではこの視点を軸に、具体的な活用領域と注意点を整理しています。
記事で扱ったテーマ
寄稿記事では、大きく以下の内容を扱っています。
まず、中小企業が人事・労務でAI活用を検討すべき経営背景として、人材不足の深刻化と管理部門の属人化がもたらすBCPリスク、そしてAI活用が経営体質改善につながる可能性について論じています。
次に、人事・労務領域における具体的なAI活用ステップとして、月額数千円で始められる現実的な導入方法と、押さえておくべき注意点を示しています。
そして、勘と経験に頼った人事から、エビデンスに基づく戦略人事への転換について、人的資本経営の潮流を踏まえながら解説しています。
いずれも、総合商社30年超の実務経験と、中小企業診断士として経営現場に入り込んできた知見をもとにした「机上の論ではない実務ガイド」として書きました。
「AI時代の羅針盤」の読者の皆様へ
このコラムシリーズをお読みいただいている方は、すでにAI活用への高い関心をお持ちのことと思います。
今回のManegy寄稿は、当事務所がこれまで発信してきた「デジタルワーカー」という考え方を、より広い読者層に向けて届ける試みでもあります。人事・労務という切り口は、本シリーズの「AIおじさんの逆襲」で木島直人が取り組んでいるAIディレクション力やマルチAI活用とも、根底でつながっています。
AIを使いこなすために必要なのは、プログラミングスキルではなく、「何をさせるか」を定義する問いの質と、答えを見抜く目利き力です。それは、経営の現場で培われる力そのものです。
ぜひ記事をお読みいただき、ご感想をいただけると嬉しいです。
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