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Vol.43|造園業にAIを実装する。〜検品4層、毎朝5時に届く〜

前回は、SNS執筆エージェントが従う執筆ルールの話をしました。今回はその続きです。書き上がった原稿が、ルールどおりに書けているか。それを確かめる検品の話です。毎朝5時に届く6案は、書けたものがそのまま送られてくるわけではありません。配信の前に、4層の検品を通っています。

1層目は、Pythonで書かれた点検プログラムです。字数や表記のように、数えれば白黒つくルールを、機械が毎回同じ基準で確かめます。2層目は、日本語の文法チェック。

3層目からは、別のAIの目に代わります。書いた本人ではないAIが、前原さんが本当にこういう言い方をするか、という一点だけを見ます。自分で書いた文章の粗は、自分では見えにくいものです。人間と同じです。

そして4層目が、開示の最終点検官です。ここだけは、権限が違います。たとえば工事の話題で、金額や率の数字がどこにも書かれていなくても、読者が計算すれば会社の利益が推し量れてしまう書き方があります。機械のチェックは素通りしますが、この点検官は文脈ごと読んで止めます。この点検官が通さない原稿は、配信されません。これでうっかり漏れを防ぎます。

もう1つの設計が、止まらないことです。前原さんが録音を送り忘れた日も、ネタの在庫と時事の話題から、6案は必ず届きます。毎朝欠かさず届くことが、使い続けていただける信頼の土台だからです。Vol.38でお話ししたとおり、この間、誰のパソコンも動いていません。それでも、故障は起きるものです。だから朝7時半に、見張り番が「今朝の原稿があるか」だけを確かめ、なければすぐ私と前原さんへ知らせが入ります。一番怖いのは、エラーが出る故障ではなく、誰も気づかないまま何も届かなくなる、静かな故障だからです。

運用2週間、この検品と見張りは毎朝働き続けています。前原さんも「精度が、どんどん上がってるのは感じてます」とおっしゃいました。精度を上げていくのは、前回お話しした一言返信の学びのループ。下がらないように底を支えているのが、この4層の検品です。

作って渡したら終わり、というツールなら、ここまでは組みません。止まらず、漏らさず、異変に気づける形にして初めて、経営者が毎日使える仕組みになります。仕組みの話は、次回で締めくくりです。実は、この検品も見張り番も、私がプログラムを書いて作ったものではありません。では誰が、どうやって作ったのか。次回、種明かしをします。


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