AIと「強制発想」でアイデアを創る。未来をデザイン(設計)する思考法【AI時代の羅針盤~デザイン思考編~Vol.22】

前回は、社会の大きな変化から未来を構想する「アウトサイドイン発想」によって、「非線形な未来予測」をAIと共に設定する方法についてお話ししました。私たちの手元には今、自社の内なる声から生まれた「事業課題」と、社会の大きな変化を示す「非線形な未来予測」という、2つの重要な要素が揃っています。

今回は、この2つの要素を意図的に衝突させ、化学反応を起こすことで、革新的な事業アイデアを生み出す思考法、「強制発想」について解説します。このアプローチは、日本総合研究所の「未来洞察」でも、新たな機会領域を発見するための重要なプロセスとして位置づけられています。

アイデアは「新しい組み合わせ」から生まれる

広告界の巨匠、ジェームズ・W・ヤングは、その著書の中で「アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」と述べました。これは、イノベーションの本質を突く、極めて重要な言葉です。

「強制発想」とは、まさにこの言葉を実践する思考法です。「事業課題」と「非線形な未来予測」という、本来交わることのない要素を意図的に掛け合わせることで、全く新しい事業アイデアを描き出すのです。

「想定内」と「想定外」の衝突が、絶妙なアイデアを生む

なぜ、この「強制発想」が有効なのでしょうか。それは、性質の異なる二つの発想を意図的に衝突させることで、思考のジャンプが生まれるからです。

自社の課題から出発する「インサイトアウト発想」だけでは、どうしても既存事業の延長線上にある、手堅いけれどありきたりなアイデアに偏りがちです。これは、現在地から未来を見通す「線形」の発想と言えるでしょう。一方で、社会の大きな変化予測から出発する「アウトサイドイン発想」だけでは、自社の現実からかけ離れた、突拍子もない夢物語で終わってしまう可能性があります。これは、未来から現在を逆算する「非線形」の発想です。

「強制発想」の真髄は、この対局にある2つの予測を、意図的に「掛け合わせる」ことにあります。自社のリアルな課題という「重力」と、未来の大きな変化という「浮力」。この2つの力が拮抗する点にこそ、「突拍子過ぎず、ありきたり過ぎない」、実行可能でありながらも革新的な、絶妙な事業アイデアが生まれるのです。

AIは、発想をジャンプさせる「思考のジャンプ台」

この「掛け合わせ」のプロセスこそ、AIとの創造的な対話が最も輝く瞬間の一つです。重要なのは、AIに「答え」を求めることではありません。むしろ、自社のリアルな課題と、AIと共に描いた未来像という、本来交わることのない二つの要素をAIに投げかけ、私たちの思考を強制的にジャンプさせるのです。

AIは、人間では思いもよらないような視点や、意外な情報の繋がりを提示してくれます。その刺激的なインプットが、私たちの脳内で「あっ」というひらめきや、全く新しい発想の連鎖を引き起こす。この人間とAIの相互作用から、革新的な事業アイデアの原石が生まれるのです。この「AIとの強制発想セッション」をいかに設計し、ファシリテートしていくか。そこには独自のノウハウと経験が必要となりますが、この思考法が、これまでの常識を打ち破る強力な起爆剤となるでしょう。

さて、アイデアの原石が手に入りました。次回はいよいよ最終回。このアイデアを評価し、具体的な事業計画へと磨き上げ、人の心を動かす「物語」を吹き込む最終ステップについて解説します。

(Vol.23へ続く)


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この記事を書いた人

中小企業診断士(東京都港区)
ストアカ「世界一やさしい決算書の読み方」「世界一やさしい経営のお勉強」講師
総合商社勤務30年
新規ビジネス、海外事業に強み
ベトナム、メキシコ、米国に駐在経験
営業支援会社、EC出店会社、スタートアップへの支援実績あり
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