前回は、Gensparkでのスライド作成の課題を、「Gemini 3 に専用のプロンプトを作らせる」というAI連携術で克服し、「9合目からのスタート」を実現した極意についてお話ししました。このブレイクスルーにより、AIは私にとって、より安定して頼れる「資料作成のパートナー」となりました。
今回は、そのパートナーをどのように実務で活用し、単なる作業の自動化に留まらない「思考の高速化」を実現しているのか、具体的な事例を交えてお話しします。
テキストの議論から「プロトタイプでの対話」へ
プロンプトの最適化によって、Gensparkでのスライド作成は、もはや特別な作業ではなくなりました。これにより、コミュニケーションのあり方が大きく変わりました。
例えば、クライアントとの打ち合わせやチーム内の意見交換で、これまではテキストベースで議論していたような内容を、その場でAIに投げかけてスライド化するのです。このビジュアル資料は、単なる説明資料に留まらず、いわば「プロトタイプ(試作品)」としての役割を果たします。「こんな方向性でどうでしょう?」というアイデアを、数分で具体的なデモ画面や構成案として提示できるため、認識のズレが減り、議論の質とスピードが格段に向上しました。コミュニケーションは「資料の提出」から「プロトタイプの共有と改善」へと変化しつつあります。
「調査→分析→資料化・プロトタイプ化」のプロセスをAIで一気通貫
Gensparkの真価は、他の機能と組み合わせることでさらに発揮されます。特に強力なのが「Deep Research」という調査機能です。これは、特定のテーマについてウェブ上の膨大な情報をAIが自動で収集・分析し、要点をまとめたレポートを生成してくれる機能です。
私の提案資料作成のプロセスは、この機能の登場で一変しました。
Deep Research: まず、クライアントの業界動向や競合の状況をAIに調査させ、市場の全体像を把握します。
ヒトによる分析: AIが作成したレポートを元に、クライアントが直面するであろう課題や、取るべきポジションについて、自身の経験と知識を基に仮説を立てます。
AIスライド: 導き出した戦略や提案の骨子をプロンプトとしてAIに与え、プレゼンテーション資料やプロトタイプの「9合目のタタキ台」を自動生成させ、そこから最終的な仕上げを行います。
この一連の流れをAIと協働することで、これまで非常に時間のかかっていたリサーチと資料作成の工程が劇的に短縮されました。その結果、最も重要である「クライアントとの対話」や、その言葉の裏にある本質的な課題、いわゆる「ディープインサイト」を掘り下げるための思考の時間を確保できるようになったのです。
AI時代にヒトが担うべき役割とは
AIが調査や資料作成を代替してくれるからといって、ヒトの思考が不要になるわけではありません。むしろ、AIが提示する「9合目」のアウトプットの正当性を判断し、自身の経験則と照らし合わせて意味付けを行い、自分の言葉で語れるレベルまで消化するプロセスが、これまで以上に重要になります。
AIという強力なアシスタントを正しく導く「上司」としての役割、つまり、明確なゴールを設定し、アウトプットの質を管理する監督能力が、これからのビジネスパーソンには不可欠です。
AIは思考の補助輪であり、調査のアクセルです。それを乗りこなし、どこへ向かうかを決めるのは、あくまで私たちヒトなのです。
次回は、Gensparkが持つさらに別の強力な機能、「AIアプリ開発」と「AI画像生成」について、その驚くべき実力と活用法をご紹介します。
(Vol.10へ続く)
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