前原さんと向き合ったのは、Wordに並んだ96本の記事でした。Xの発信テーマを発掘するために、3つの未来シナリオを作成するのですが、そのための素材(クリッピング記事)を、25本ほどに絞り込んでいきました。Claudeがピックアップしたニュース記事を1本ずつ読み解きながら、刺さるものを黄色でハイライトしていきます。
20数本まで絞ったあと、ふと気づきました。「黄色のハイライト箇所だけ、別のWordに抜き出してください」――Claudeに頼めば、その場で済むのではないか。試しにハイライトしたWordを送って指示文を打つと、25本の抜粋が一発で別ファイルになって戻ってきました。前原さんが画面を見て言いました。「できちゃいますね」「AIでやればよかったんだ」。自分でやろうとしていた作業の中に、AIに任せられるものが隠れています。
同じセッションで、先日開発した見積書自動作成アプリの使用感もフィードバックしてもらいました。現場ではお客様の前でスマホを操作するのが気が引けるため、その場ではメモを取り、車に戻ってからアプリに打ち込む運用になっていました。アプリには人員や重機を入れる欄はありますが、お客様のご要望、希望日、隣家との距離、電柱、斜面の危険箇所――こうした前提情報を入れる欄がない。メモを完全に廃止できない構造的な理由がそこにありました。
そこで前原さんと共に擦り合わせた改善案が、現場の音声メモをClaudeに渡し、診断コメントまで含んだ提案書をその場で組み立てる流れです。本格的な仕組みを作る前に、まずはClaudeのチャット画面に音声メモを貼り付け、提案書を瞬時に組み立てる運用から始める。見積書とセットで届く提案書――これが、同業他社にはない独自の価値になります。
自分でやらなくていい――そう気づくところから、経営者の優先順位が定まっていきます。
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