画面を見たアトツギの前原さんが、指先を止めました。
「いやあ、今結構鳥肌レベルでびっくりしてます。あ、Claudeってこういうことかと思ってですね。アプリを自分で作れるってそういうことかと」
お渡ししたのは、現場のスマホからそのまま見積書がつくれる、那覇造園土木の前原さん専用のアプリです。前回のセッションで「音声入力より画面入力のほうがいい」と方針を切り替えてから、その設計をおよそ10時間で形にしました。
作業にはMicrosoftのコードエディタVS Codeと、Anthropicの開発用AIエージェントClaude Codeを使っています。要件の整理にはChatGPTとClaudeを横に並べて壁打ちし、設計と実装はClaude Codeに引き受けてもらい、つまずくたびにAI同士で相談させる。10時間のほとんどは、この行ったり来たりでした。
完成したアプリでは、工事の基本情報と人員・重機の数をスマホで入力すると、金額が自動で計算されます。確認メモで内容を見直し、ボタンを押すと、見慣れたExcel形式の見積書として出力される。そのままスマホの指定フォルダに保存できるので、事務所に戻る必要がありません。

重機を配置したのに回送費を入れ忘れていれば警告が出ますし、伐採工員3名に対してチェーンソーが1台しかなければ「本当に大丈夫ですか」と確認してくれる。現場の抜け漏れを、AIが静かに拾ってくれる仕組みです。
大切にしたのは、最後に人間が確かめられる形で渡すことでした。AIが計算した数字をそのまま信じるのではなく、Excelのセルを開けば数式が見える。合っているかどうかをご自身で判断できます。
AIが出してきた答えをExcelの計算に完全に一致させる作業は、実はいちばん時間がかかったところです。普通はアプリが上流でExcelが下流ですが、今回は逆。前原さんが使い慣れたExcelのテンプレートに合わせてAIの計算を従わせました。AIと共存するというのは、こういうことだと思います。
「もう元取れましたって感じですね。それ以上の価値をご提供いただいたって気持ちです」
前原さんはそう言って、来週の現場でさっそく使ってみると話してくれました。同じリンクを共有すれば、4名の社員も全員このアプリを使えます。システム会社に外注すれば、最小構成でも数百万円。それが、アトツギの言葉を起点に10時間で形になりました。ITツールは、外部に発注するものからAIと一緒につくるものに変わり始めています。
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